すっかり続きを書くのが遅くなってしまいました。

ここ10日間ほど風邪がなかなか治らず・・・高熱がでることはないのですが、かなりしつこいです。
しかし今は空前のインフルエンザ大流行!
次女の幼稚園では3クラスがインフルエンザで学級閉鎖です。
幸い我が家では誰もかかっていませんが、いつかかってもおかしくない状況。
風邪のあとにインフルエンザは本当に勘弁してほしいところ。


さて、大田光さんの「マボロシの鳥」です。

いつの時代かに、どこかの世界でおきた、あまり信憑性のない話・・・。

そんな出だしで始まります。
内容は、とある劇場に出演した魔人チカブーが、芸そのものである「鳥」を逃がしてしまい、その「鳥」はまたとある世界でタンガダという青年が捕まえます。

タンガダは「社会」を作り、人々の尊敬を集めすべてを手にいれますが、ある時「鳥」を逃がしてやるのです。

一見おとぎ話のような内容なのですが、「鳥」はこの世の「美」であったり「芸」であったり「理想」であったりするものを象徴しています。

それを手に入れたりとり逃がしたり・・・追い求める人間そのものの愚かさ、残酷さ、そして希望も。
ある意味普遍的な、深い話です。

ところどころ大田さんぽい、皮肉な口調でちょっと横道にそれたりするのも面白い!


藤城清治さんはまるで自分のことのようだ、と絵を喜んで引き受けたらしいのですが、やはりこれ以上ないくらいぴったり合っていました。


さて、「マボロシの鳥」が小説として出ていたのを知ったので、図書館で借りて読みました。

小説のほうは、絵本よりも文章が長いです。
逆に絵本の削られたほうがよかったと思います。

しかしその他の短編はまたとても良かったです。

大田さんという人は、「戦争」や「芸」や「人類」、「世の中の矛盾」についてこういうふうに考えていたんだ!と驚きました。

それはテレビで見る、辛クチで軽妙な大田さんのイメージとは違って、とても真摯に生きてるんだなと思わせる話ばかりでした。

「タイムカプセル」「奇跡の雪」などは戦争やテロ、報復などの行為とは何かをあらためて考えさせられる。

「冬の人形」は、小説家の短編を読むよりけっこうじーんときました。

そして「地球発・・・」はなんと「銀河鉄道の夜」の続きという、もし小説家だったら恐れ多くて手が出せないのではないかというところを、さらっと書いてます。

その中では「星の王子さま」をにおわすところもありますが、悪くない。
というかけっこういいです。
少なくても私はこういう続きもありかなと素直に思いました。


そして、かなり感動したので、最近出版された「文明の子」は購入しました。

こちらは「マボロシの鳥」の短編の続きの話。
全体的に話が一つにつながっています。

「マボロシの鳥」より小説っぽくなった印象でしたが・・・正直言うとそちらほどの感動はありませんでした。

でも読み応えのある一冊です。

詳しく知りたい人は、ぜひ読んでみてください。
  • 2012.02.15 Wednesday
  • 読書
  •    
  • by sui

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